第24回 指導している高校1年生の男の子
2016年11月9日
みなさん、こんばんは。
今日のFAIR DAY担当は三浦です。
ちょっと前のことですが、8月は終戦関連の催しものがたくさんありましたね。
私の普段指導している高校1年生の男の子がいるんですが、苦手な英語の勉強を頑張っています。嫌な勉強を良くやっていると思います。
彼の年頃だとテストの点だけでその子の人物像を勝手に想像されてしまうなんてことも珍しくないのですが、勉強嫌いな彼にはもう一つの顔があるのです。
この8月にはそんな彼のもう一つの顔を見ることができました。
彼は高校に通う一方で劇団にも所属しています。
授業の合間に演劇に対する熱い思いを語ってくれます。
8月に出演する舞台を案内してくれたので、「これはぜひ!」と思って観劇してきました。
劇中でギターを弾くシーンがありましたが、ちゃんと出来を仕上げてきたようでした。
なにより、演じている時の彼の眼や声の張り方が、普段の勉強中の彼とは別人でした。
劇のテーマが「伝える」ということでした。
思春期の高校生たちが抱え込む複雑な思いを伝えようとする姿と、広島で被爆して離れ離れになった親子がお互いの存在を伝えようとする姿を重ねた舞台から、劇団員の彼らが一生懸命であることが伝わってくる演技でした。
もしかしたら「演技」以上に彼ら自身も実際になにか伝えたいものを持っていたのかもしれませんね。
舞台終了後、あの場に呼んでもらったことがとてもありがたかったのを覚えています。
今、その教え子は大阪府下の高校生に呼び掛けて自分で劇団を作っています。
彼の未来にもFAIRな道が続いていることを願っています。
終戦記念にふさわしい体験でした。
PS: 実は今までほとんど観劇をしたことがなかったのですが、生の演技だからこそ胸に刺さってくる感覚は舞台特有かもしれません。はまりそうです。