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第57回 小さな草の根の支援を27年間

2016年11月11日

第53回のFair-DayはFAIRROADとつながりのある方々から配信いたします!

今回は日本ビルマ救援センター(BRCJ)活動をされている【中尾恵子さん】からのメッセージ。

普段は学校で先生という立場で勤めながら、長期休暇にはビルマ(ミャンマー)へと活動の場を変え、長年現場に根付いた草の根活動をされている中尾さん。
現地で活動する僧侶の方々やジャーナリストの方達のサポートや講演のコーディネートなど多岐にわたる活動をされています!
そんな中尾さんが思う「フェア」とは…。

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こんにちは。今回のFair Dayを担当させていただく、日本ビルマ救援センター(BRCJ)の中尾恵子です。
私たちの団体はFair Roadさんのプロジェクトのひとつ、タイ・ビルマ国境での支援活動に共通点があり
交流させていただいています。BRCJの紹介をさせていただきます。1988年ビルマで学生を中心とした民主化運動が起こりました。
軍事独裁政権は武器を持たない学生や市民に武力でこの運動を鎮圧しようとしました。
当時、偶然ビルマに滞在していたBRCJの代表はこの惨劇を眼にし、帰国後、学生たちを支援するためにこの団体を立ち上げました。
学生は軍圧から逃れるためにタイ国境へと移動しました。
同時に起こっていたビルマ軍による少数民族への迫害のためにたくさんの難民がタイ国境に出ました。
民主化運動を行う学生たちは、国境へ逃れてきた少数民族の人びとを助けようとしました。BRCJはその学生たちや自助組織を後方から支援し、現在に至ります。
大規模な活動をするNGOではなく、小さな草の根の支援を27年間続けているNGOです。‘Fair Day’という言葉を聞いたとき、私は‘Fair’でない状況でタイ国境に暮らしているビルマ難民や、ビルマ人移民労働者のことを考えてしまいます。

長い年月続いたビルマ軍事独裁政権の悪政から住む場所を奪われ、貧困から逃れるために隣国での3K(きたない、危険、厳しい)の仕事をする人びと、ゴミ山に小屋を建てて暮らす人びとの顔を思いだします。

そんな環境の中にも‘Fair’を実践している若者たちがいます。今日はそれを紹介します。

タイ・ビルマ国境には公式難民キャンプが9箇所あります。その中で恐らく一番アクセスが悪い難民キャンプがメラウー難民キャンプです。

最寄の村メーサリアンから難民キャンプまで4WDの車で乾季3時間半、雨季6時間以上かかります。昨年8月、私たちはBRCJのツアーでこのキャンプのヤウンニーウー校の生徒に会いに行きました。
この学校では幼稚園生から高校生まで600人が学んでいます。

私たちはFair Roadさんに紹介していただいたソーラーランタンを20個持っていきました。20個という数が問題です。
ひとりに1つずつ配れれば何の問題もないのですが、そうはいきません。
それで、高校生の生徒会役員が会議をしました。
私が
「例えば貸し出し制にしたらどうですか」
と提案すると
「私たちは大切なものを誤って壊してしまっても弁償できません」
と真剣に議論してくれます。

結論は
「薄暗いコンピュータールーム(パソコン3台)で使わせてもらう」
「夜の学校イベントのときに使わせてもらう」
という結論になり、こちらが勉強させてもらった気がしました。

援物資を分配する場合、不公平がないようにという配慮が私たちに必要です。
こんなこともありました。

私たちはたくさんの古着も運んでいました。
これを校長先生に全部任せてお渡ししました。
校長先生は古着をバザーで売って、その利益を学校のスポーツ大会の景品費用にしたいとおっしゃいました。
学校の前の道にテーブルを出してその上に古着を並べます。Tシャツ1枚10バーツ(35円)、ジャケット20バーツ(70円)。生徒と先生が元気よく道行く人に呼びかけます。
こうすれば必要な人に古着が渡り、学校はその利益でスポーツ大会を催し、生徒たちは楽しむことができます。
お金を出せばなんでもできる私たちは、何もないところで教育する工夫を教えてもらった気がしました。
これはいつも感じることですが、自由で、便利な国から行った私たちが、不自由で、不便な国の人から多くを学ばせてもらっています。

‘Fair’というキーワードはとても意味があると思います。

当団体のブログもご覧ください。Burmese Relief Center Japan
http://www.brcj.org/

ありがとうございました。

 

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※写真提供:雛谷優 様

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