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第65回 バカラン~大丈夫、なんとかなるさ!

2016年11月11日

こんばんは!
今日のFAIR DAYは福原が担当させていただきます!

今回は、3月に一週間ほどフィリピンに行っていた時のことについて少し綴りたいと思います。

たった一週間しかフィリピンに滞在していませんでしたが、その中で学ばせていただいたことは本当に多くありました。

まず、二つのエピソードを読んでいただきたいです。

 

一つ目、「つらくても涙は見せない」。
フィリピン、ケソン市パヤタス地区にて。
パヤタスはフィリピンでも有名な都市です。一般的にはごみ山で有名な町で、ざっくり説明するとフィリピンにはごみを燃やしてはいけないという法律があるため、ただごみを積んでいくという処理の仕方しかできず、そのためゴミ山ができてしまうというサイクルになっています。これには様々な理由、問題点が絡んでいるのですが、今は、いったんそれは置いておきますね。

そんなパヤタスに住む人達はいわゆる貧困層で、そのうちの一人の女性から聞いた話です。
彼女は常に笑顔で、彼女だけではなくそこに住む人たちが終始笑顔だったのが私にとってはすごく新鮮で魅力的でした。
そこで「いつも笑顔で、フィリピンの方たちは心が豊かなんですね」と私がコメントすると…

「ありがとう。だけど一つ覚えておいてほしいのは、いつも笑顔でいることが、いつも幸せである、ということではないの。心に問題や痛みを抱えている時、つらい顔をすればもっとつらくなるだけ。笑っていれば、少しはつらい気持ちも晴れるから笑っているの。」

彼女たち・彼らには、つらい状況を生き抜いていく力がある、と確信した瞬間でした。こういう力を一種の才能と呼んでもいいのではないでしょうか。生き抜くための、サバイバルするためのスキルを彼らは持っています。確実に私にはないもので、彼らにはあるものです。
二つ目、「バカラン ~大丈夫、なんとかなるさ!~」。
二つ目のエピソードは、このフィリピンでの一週間を共にしてくださった現地スタッフの方からお聞きした話です。そのスタッフの方は1年間フィリピンにインターンとして働かれています。

タイトルにした「バカラン」という言葉は現地語(タガログ語)です。日本で言う、神様や運命にまかせよう、なんとかなるさ、という言葉が意味合い的に近いと思います。

フィリピンにはこの「バカラン」という言葉の文化がかなり深く根付いているようです。

あまりにもどうしようもならない事が多すぎて、「バカラン」と唱えてしまう。神や運命に事をゆだねてしまう。悪く言えば、問題解決を投げ出してしまっているのではないか、とスタッフの方がおっしゃっていました。

借金をしてしまっていても「バカラン」と唱える。
子どもが学校に行かなくなっても「バカラン」と唱える。

果たしてそこに問題解決の姿勢が存在するのでしょうか。
二つのエピソードを読んでいただきました。

すごく視点が狭い中での議論であるかもしれませんが、この二つの話を踏まえたとき、つらいとき笑顔で生き抜く才能を持ちながらも、その問題解決にまで至っていないのがフィリピンの現状であり問題点ではないかと、私は現地にいる時には感じていました。

実際、現地出会うたくさんの人が、自身の今生きている環境に対して反感することなく、受け入れるという姿勢を示している人が多くいたように感じました。日本で生まれて日本で育った私には、直感でそういった現地の方の姿勢が良いものだとは率直に言えませんでした。

しかしながら、そういった姿勢も含めて現地の良さだとすれば、いったい開発とはどんな役目を成すものなのだろう…と日本に帰ってきてからモヤモヤするようになりました。
国際開発というフィールドにおいて、現地民の文化や価値観と、開発を行う側の文化や価値観はどちらも尊重されるべきですが、では一体フェアな開発とは何なのでしょうか。答えは出ませんが、あきらめずに考え続けていく事こそが正解な気もしてきます。絶えず正解を求めていく姿勢こそ、フェアな開発を探る一歩なのかもしれません。
多くのことを学ばせてもらったフィリピンから、一つ宿題をもらったような気分です。フィリピンでの嬉しいことも、感動したことも、つらく感じたことも、全部受け止めてこれからの活動や自分の生活に活かしたいと思えた一週間でした。

写真はそのフィリピンでの様子です!

以上、福原からの更新でした。

 

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