第79回 漂流郵便局
2016年11月11日
今日のFAIRDAYは福原が担当させていただきます。
10月になり、肌寒い季節になってきましたね。
季節のせいでしょうか、何となく寂しい気持ちになったり、切ない気持ちになったりするのは私だけでしょうか。
今日のFAIRDAYはそんな切ない気持ちにぴったりの「漂流郵便局」について書きたいと思います。
突然ですが、皆さんは漂流郵便局をご存知でしょうか。
私がこの郵便局を知るきっかけになったのは、大学のゼミで合宿に行った香川県三豊市の小さな離島、粟島に訪れた時のことです。
時間の流れ方がゆったりとしていて、いそがしさに追われる毎日からホッと一息をつけるような素敵な島です。
そんな粟島にある漂流郵便局。
そこは届け先の分からない手紙を受け付ける郵便局であり、「漂流郵便局留め」という形で、
いつか宛先不明の存在に届くまで手紙を漂わせて預かってくれるのです。
どんな人も長い人生を生きていく中で、どこかで切ない思いや、やりきれない思い、
複雑な感情を抱えながら生きていると思います。そんな切ない思いを手紙に書いて、
漂流郵便局に送る。そうすることで何か自分の中で整理することができるような気がします。
その手紙を読みたいと思ったら、粟島の漂流郵便局を訪れれば、いつでもその手紙を読むことができます。
実際、手紙を出した人達が週末に漂流郵便局を訪れるそうです。
私が訪れた時も、そこにたどり着いたたくさんの手紙を読ませてもらいました。
詳しい内容は書けないのですが、
娘さんが亡くなったお母さんに向けて書いた手紙、大好きだった彼に書いた手紙、海外で奮闘している友達に書いた手紙…
様々な思いが集っていました。
私自身、漂流郵便局去る時は、何かすがすがしいような、ほっと安心できるような、そんな気持ちになりました。
すぎゆく毎日の中で、自分を見つめなおし、じっくり考える時間は本当に大切だと思います。
そんな時間を取ることすら難しい毎日を送っている人がいれば、ぜひ心を整える時間を大切にしてほしいなと思います。
その一つのきっかけとして、今日は漂流郵便局を紹介させてもらいました。
毎日の生活をより豊かにすること、そのために心を整えること、じっくり考えること。
最近、私が大事にしたいと思うテーマを綴りました。
以上、福原からのFAIRDAYでした。