第85回 がんばる意味
2016年11月17日
皆さん、こんにちは!
第91回のFAIRDAYは福原が担当します。
皆さん、
先日11月3日に大阪高等学校駅伝競走大会が十三の河川敷で行われたことはご存知でしょうか??
全国大会や近畿大会にも繋がる大きな大会で、私の高校2年生になる弟達が出場したため、
母と私の二人で弟達の走りを見に行ってきました。
私自身も高校3年間、めいいっぱい陸上に費やした日々を振り返るような気持ちで、
どこか懐かしいような、それから少しうらやましいような、そんな気持ちになりました。
弟が走る姿を見て、
「何かに打ち込めること」というのは本当にすばらしいことだと思いました。
しかしながら、時に残酷だなと思う事もあります。
ほとんどの人が想像に難くないと思うのですが、部活動に限らず、
たくさんの場面で努力が必ずしも結果に結びつかない時がありますよね。
真剣勝負だからこそ、実力と結果が求められる。
私自身も部活動時代を思い返すと、努力が実を結ばない経験の方が圧倒的に多かったです。
中学時代の剣道の試合で勝つことができたのは3年間で3~5回ほどですし、
高校の陸上部では2年間貧血の症状に悩まされ、
スランプの状態が続いたことは今でも苦い思い出です。
けれど、報われなかったからといって、努力する意味がないとは私は決して思いません。
私の大好きな小説「風が強く吹いている」(三浦しをん著)があるのですが、
その解説部分で、著者がこう語っています。
「私自身、報われなかったのはがんばらなかったからだという考え方に納得がいかないからです。才能や実力のない人に到底たどりつけない目標を与えてがんばらせるのは、人間を不幸にすると思う。できる、できないという基準ではない価値を築けるかどうかを、小説を通じて考えてみたかった。報われなかったからといって、絶望する必要はないんじゃないか、と」
出典:風が強く吹いている-三浦しをん著
真剣に何かに打ち込むとき、確かに才能や実力といったものさしで自分自身を測ってしまうことがありますが、
そういった基準ではない価値に目を向ける余裕があってもいいんじゃないかと私も思います。
苦い思い出が多い中学・高校の部活動ですが、今思い返すとその中から学んだ事や身に付けたことの方が多くあります。
当時、勝ち負けやタイム、順位にこだわりすぎていた自分を間違っていたとは思いませんが、
もっと違う見方もあるよってあの頃の自分に教えてあげたいです。
そして、今タイムと順位にこだわりまくっている弟達にも教えてあげたいです。笑
皆さんも少し見方を変えて、できる・できないという基準から離れ、自分自身の頑張りを見つめてみてはどうでしょうか。
もしかしたら自分にしかわからないかもしれないけれど、確かにそこには価値があると思います。
だからこそ、努力することって輝いていると思うんです。
以上、福原からのFAIRDAYでした。
ちなみに、本文中で紹介した「風が強く吹いている」はこれからの駅伝シーズンにもってこいの小説です!
私が陸上を始めるきっかけとなったぐらい、インパクトと感動をもたらしてくれます。読書の秋に、おすすめの一冊です。笑