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スタディーツアー レポート 2013年8月12 ~ 17 日 in Thailand

2017年6月19日

ごみ山 とsky blue school

一番初めに訪れた場所はタイ西北部・ターク県 メーソットの町はずれにあるごみ捨て場だった。車内から景色を見渡すと辺り一面が白く覆われており、これらすべてがごみであるという事実に驚きを隠せない。

ごみ山のすぐ隣には家があり、マンミャー(ビルマ)からの移民が住んでいる。移民らはごみ収集車が捨てるごみから資源になるようなもの(プラスチック・缶など)を掘り出し、換金し生活をしている。

そうゆう人々がいることは知ってはいたが、いざ車を降り

目に飛び込んできたものは車窓から見るよりも想像をはるかに超えていた。

ごみは山のように高さ何メートルにも積み上げられ、無数のハエが飛び交い

嫌な臭いが鼻についた。ひたすらごみ山をかき分ける大人たち。

そのすぐそばには幼い子供の姿も見られた。

時々彼らと視線は合うが彼らが何を思い、訴えたいのかはわからなかった。

 

また、「Sky Blue School」という学校を視察にいった。ごみ収集をしている家族の子どもたちのために建設された学校で、ごみ山の近くにあるために異臭もした。ここで暮らすことを想像すると、直ぐに病気になってしまいそうな不衛生な環境だった。

同じ地球に住んでいてこんなにも違った環境があっていいのかとショックを受けた。

そんなごみに囲まれた環境の中でも、こちらが挨拶をすれば両手を合わせてにこっと笑いながら挨拶を返し、また無邪気な笑顔が印象的だった。いくらこちらが遊具や教材を寄付したところで生活が変わるのかと言われると、明日の生活には何の関係もなく、またごみを集める明日しかないことを知った。ごみ自体を解決していくにも、これにより現金収入を得て生活している人々がいる環境と貧困という2つの問題が絡み合った現状を目の当たりにし、何が出来るのだろうかと自身の無力さを痛感した。

しかし、子どもたちが折り紙を楽しく折る姿やお菓子を渡した時に嬉しそうにもらう姿が微笑ましく、この環境の中でもたくさんの笑顔を見せてくれる子供たちのたくましさも感じた。また逆にこの笑顔に癒され、励まされた。

ごみの問題はすぐに解決できることではないが、笑顔を与え続けられる私になりたいと思った。

 

 

ホームステイ

メーラムン学校に通う16歳のホーン(ニックネーム)の家へ

ホームステイをした。私自身ホームステイの経験がなかったため、向こうの家族に快く受け入れてもらえるか不安だった。

その日の夜はスコールで激しい雨が重なり、電気もなく足場の悪い真っ暗な道が一層不安にさせたが、家に入るとろうそくをもった

 

言葉が通じずないため何を言っているかわからないが、私の顔を見ては優しく微笑みかけてくれた。

 

ステイ先で一番困ったことは明かりがないことだった。明かりは手元にある懐中電灯かろうそくの火しか頼るものがない。隣にホーンが寝ているが、ホーンの顔すら真っ暗で認識できなかった。

電気がないとこんなにも不便で動きづらいことを実感し、電子機器に囲まれた生活を当たり前だと思い、普段何気なく使っていた電気のありがたみを感じた。

歯を磨くのも、顔を洗うのも、夜にお風呂で水浴びをするにも

懐中電灯を手元に置く。慣れないため、戸惑っている一方、彼女が

それを難なくこなす姿を見て、この生活を毎日してきたのだなあと感心した。

 

もうひとつ感心したことはホーンも含め向こうの子供たちがとても勉強熱心なことである。

簡単なタイ語と日本語の単語とイラストの描かれた数枚の翻訳プリントをいつも持ち歩き、

指で指された単語を日本語で答えると彼らは日本語で何度その単語を発音した。私も教えてもらったタイ語を何度も発音して覚えようと努めた。周りにあるあらゆるものを指で指し、発音して、体や顔で表現していくうちに直ぐに皆との距離も近くなっていった。

 

夜になると暗くて勉強もできないので限られた時間でしか勉強することができない。ホンダ(ニックネーム)という少年はノートや本を持ち、山道を歩きながら勉強する二宮金次郎みたいな男で、彼に将来の夢はなんですかと尋ねると医者になりたいと言って注射をうつジャスチャーをしてくれた。

ホーンは国語が好きで学校の先生になりたいと言っていた。

私は以前塾の講師をして、たくさんの生徒と授業をしてきたが、彼らの勉強に対する姿勢を見て、私も含め勉強することに対し、もっと貪欲になってもいいのではないのかと感じ、学ばされた。

 

また、言葉がわからないから通じ合えないのではないことも知った。もっと伝えたいのに伝えきれずもどかしい思いもたくさんしたのは事実だが、正確に発音を聞き取ろうと努力するからこそ必死に相手の言葉に耳を傾けるし、理解したかわからないから相手の細かい表情を読み取ろうとするし、伝わって欲しいから体で、表情で、絵を描いて努力した分だけ伝わるのだと分かり、伝わったときは大きな喜びとなった。

バンワンパ学校とメーラムン学校の視察

主に保健・衛生面に注目した。

バンワンパ学校の保健室は保健室というよりは小さな休憩室という感じであった。部屋には2台ベッドが置いてあり、壁には視力検査のポスターとビタミンの表がかけられていた。体調が崩れた時に生徒は寝に来るようだが、生徒たちが勉強するすぐ隣の部屋が保健室になっているため、体調を崩した生徒は隣の教室の先生の声や授業の様子が気になるだろうし、ましてや休み時間に突入すれば休んでいる気になれないだろう。

ビタミンの表は壁に貼られてはいるので、バランスの摂れた食事をすることが大事であることは知ってはいるのだろうが

これを活用した食事を摂取しているのかは謎であり、

私のホームステイ先は朝・昼・晩と同じ食事が出たので活用

されてはいなかった。

 

 

ベッドで少し横になっても体調が良くならなければ家へ帰らせるのだと説明してくれた。

バンワンパ学校のトイレは最近新しく作り直したらしい。以前のトイレはどんなものだったのだろうか。便器のすぐ隣に水が貯めてあり、小さな桶でその水をすくい流す方式である。常に水がたまっているので、そこにボウフラなどが湧く可能性も

考えられ、あまり衛生的とは言えなかった。

トイレを出てすぐに井戸があったので、

ここも観察した。蛇口をひねると川の水なのか水道の水なのかはわからないがきれいな水が出てきた。石鹸は設置されていなかった。先生に尋ねるとこの学校では手洗いの指導はしていないと答えてくれた。

次回ここを訪れた時は手洗いの指導ができたらと考えている。

 

メーラムン学校では年に2回歯科検診を行っている。ホームステイするまではカレン族が何で歯を磨いているか疑問であったが私たちと同じように歯ブラシをつかって磨いていた。しかし歯を磨くのは1日1回お風呂のタイミングと同時に磨いているようだ。

 

今回は保健に関しては何も提供することはできなかったが、今回視察したことを踏まえて、

 

 

 

全体を通して

毎日おいしい食事が食べられること

毎日きれいな服をきれること。

蛇口をひねればきれいな水が出て、電気があるので好きな時にTVを見て、音楽を楽しむことができる。また夜遅くまで勉学に励むこともできる。そんな当たり前の環境に慣れすぎているせいであまり気にも留めなかった。

日本も日本なりの経済・社会的な問題を抱えているかもしれないが物資に恵まれ、科学的にも進歩した平和な国であると感じた。

 

さらにもっといろんなことを学びたいと思った。机に向かうだけの勉強に限らず、学べる環境はたくさんあり、日本だからこそ学びたいことを学ぶことができ、日本で生まれたからこそできることがあり、より多くの可能性をもっていると感じた。

学生生活は残りわずかだが、彼らよりもっと貪欲に学び、多くのことに挑戦していきたい。

 

タイの子供たちが未来に希望を持ち、可能性をより広げることができるように

健康で楽しく笑顔の絶えない生活がずっと送れるように

私たちのできることは限られているかもしれないが、できることからずこしずつ

これからもfair roadで活動していきたい。

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