居場所に必要な5つの畑
2017年4月11日
【高校生居場所カフェ】
【子ども食堂】
等いろんな団体が創意工夫をしながら運営する「居場所」が増えてきました。
高校生居場所カフェ
その流れで出てきた【放課後等デイサービス】も「居場所」になってるんかな。
この放デイとやらは超グレーな感じで…(もちろん全部ではない)
情報共有のために連絡会のようなものが各地で定期開催されていて、
何度か出席したことがありますが、どこの事業所さん達も手探り感がスゴイ。
これは追々書いていきたいなと思っています。
このような感じで、市のイベント会場の隅で交流会が行われていたりする。
色んな形があっていいこともたくさんあるんですけど、
必ずどの居場所にもあってほしい子どもの力を育てる5つの畑があるんです。
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【5領域(5つの畑)】
保育所や幼稚園での教育目標を表わしているもので、
「子どもが現在を最も良く生き、望ましい未来を作り出す力の基礎を培う」(保育所保育指針より)
を実現するために分けた具体的な目標を設定するための領域
・心身の健康に関する領域「健康」
・人とのかかわりに関する領域「人間関係」
・身近な環境とのかかわりに関する領域「環境」
・言葉の獲得に関する領域「言葉」
・感性と表現に関する領域「表現」
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保育所や幼稚園?
乳幼児のための、でしょ?!って思いました??
これは大学の授業でかなりしつこくたたき込まれたのですが、
この5領域は今の「居場所」には必ずあってほしい考え方だと私は思っています。乳幼児期って人間の基礎期なんで人として大事なことが書かれているんです。
この5領域は産まれてから小学校に入るまでの乳幼児期に必要なこととして作られているので、事例として記されていることは乳幼児期相応の内容ですが、
私たち大人の生活の満足度もこの5領域がどうであるかではかれると思いません?
・忙しくて食事がまともに取れていず体がだるい…「健康」
・パワハラにあっていて仕事に集中できない…「人間関係」
・家の中が散らかっていて落ち着かないし人も呼びたくない…「環境」
・ラインやSNSだけで、仕事以外で人と会って会話する機会がない…「言葉」
・映画や音楽、部屋を飾ったりすることを楽しむ余裕がない…「表現」
こんな毎日はしんどいですよね。鬱なるやつです。
大人だからといって5領域を満たすことは簡単じゃないですよね。
でもこの5領域を、程度はともかくほどほどに満たすことができる人が、
貧しさを笑い飛ばして「幸せだ!」と言える人だと思うし、人生生きてるだけでまるもうけって言えるんですよねー。このスキルがゴールかも。
#1これが「スキル=体験」にこだわるワケ。でわたしの恵まれていた環境について書きましたが、
産まれたときはアパートでしたし、育ったのは摂津市の長屋です。
学習塾なんて通ったことなんてなかったですし、高1から部活とバイトと勉強で必死でした。
でも母は毎日お弁当を作ってくれましたし、家族親戚は仲が良かったです。
切り詰めて習い事もさせてくれましたし、本は惜しみなく買ってくれました。
3人姉弟を大学まで行かせて、親になった今それがどんだけ大変なことか身に染みています。
お金がなくとも5つの畑を一生懸命耕してくれていたので、なんやかんやで今のわたしが育ちました。
経済的に貧困でも5領域は満たせるという経験があるからこそ、
「スキル=体験」にこだわって子どもたちにアプローチして「予防」していきたい。
この5領域に自然と手が届いている居場所は、利用者にきちんとベクトルが向いていてとても居心地がいいです。(私は)
居場所で一休みしに来た子たちが
きちんと睡眠・食事をとれているか
友人やバイト先のひとたちとの関係は良好か
相談できる場所や安心して選択できる環境で過ごせているか
乱暴な言葉をかけられ傷ついていないか
落ち着いて過ごせる時間をとれているか
利用者のみんながスポンジのような心にたっぷりいろんな栄養を吸収して帰れるように、
5つの畑をしっかりと耕しながら
いろんな居場所と息長く運営していきたいなー